徳島市は、5日開会の定例市議会に2020年4月からの上下水道事業の統合に伴う事務分掌組織条例の一部を改正する条例議案などを提出した。公共下水道事業に地方公営企業法の規定の全部を適用することに伴い、必要な条例の改正を図るもの。順調なら同4月から水道局は上下水道局に改組され、これまでの上水道事業に加えて、地方公営企業法の規定が適用されない都市下水路を除く下水道事業にかかる業務全般を所管するようになる。
関係条例は主に▽事務分掌組織条例の一部を改正する条例▽市企業の業務状況の報告に関する条例等の一部を改正する等の条例▽市水道事業および公共下水道事業の組織に関する条例▽市職員定数条例の一部を改正する条例▽市下水道条例の一部を改正する条例−など。また、これに関連して都市下水路条例を下水道法の規定に基づき制定する。
水道局は上下水道局となるのに伴い、水道事業管理者を上下水道事業管理者、水道局長を上下水道局長とし、上水道事業管理者を局長とする。また、市長事務局の職員数を現行の1606人から1489人へ、同時に水道局の職員179人を上下水道局の職員222人にするよう、職員の定数を改正する。この他、下水道事業特別会計条例の廃止や職員給与・手当て等に関する見直しなども行う。
下水道事業の地方公営企業法の全部適用については、「地方公営企業法の財務規定などを適用していない公営企業は遅くとも20年4月から公営企業会計の適用に取り組む」よう、国からの要請があったことを受けての措置。市は16年度からプロジェクトチームを立ち上げるなどし、準備を進めていた。組織統合により、窓口の一本化による市民サービスの向上や共通部門の一元化による組織運営の効率化、職員の経営意識の向上と人材育成、財務会計システムの共有化−などが図られると期待されている。
提供:建通新聞社