香川県土木部は、2015年9月の台風11号による大雨で甚大な被害を受けた県道善通寺綾歌線中方橋(丸亀市川西町南他)の復旧・架け替えで、債務負担を活用し19年度内に工事発注し、20年度の梅雨時期までに土器川左岸側の仮締め切り、旧橋台の撤去と新橋台工事を進める考えを県議会環境建設委員会で明らかにした。中方橋架け替えの進捗状況と今後の供用見通しについて、同委員会香川芳文議員(自民党議員会)の質疑に県土木部側が答えた。
県道善通寺綾歌線新中方橋は1級河川土器川に架かる丸亀市川西町南と飯山町を結ぶ橋長319b、総幅員10・5b(車道「路肩を含む」3・5b×2車線、歩道片側2・5b。防護柵1b)〜最大幅27・4b。全体8径間、下部工は9基(橋台2基、橋脚7基)、上部工の形式は2径間連続非合成鈑桁。
このうち東側4径間、橋長147・5bの橋梁架設を17年12月に完了。その後、仮橋を西側に移設。18年5月から通行経路を確保し旧橋を撤去した。西側新橋の橋脚工事などはすでに着手済み。
早期に新橋の全面架け替えを目指す県土木部は、11月補正予算案に中方橋に道路整備交付金の20年度債務負担分(ゼロ県債)として2億5000万円を設定。議会承認が得られれば、20年の年明け早々に土器川左岸に二重鋼矢板の打設による仮締め切り工事、旧橋台撤去と杭基礎による新橋台1基の工事を発注し、20年梅雨時期をめどに工事を進める。
西側の新橋上部工は予算措置次第にもよるが、21年度に概算で約5億円を投じ整備する。この他、橋面工事の舗装や交通安全施設工、交差点改良などは22年度に工事着手し同年度内に供用する見通し。
旧中方橋は15年の台風11号大雨の影響により土器川の増水で橋脚1基が傾き、橋桁に8aの段差が生じるなど、一時通行止めとなった。
その後応急復旧工事した後に災害復旧や防災・安全社会資本整備交付金、県の単独事業費などを投入し、新橋架け替えを進めている。
提供:建通新聞社