県大津・南部農業農村振興事務所は、横在戸池(大津市平野3丁目地内)の耐震工事を計画している。現在、係る測量業務・地質調査業務・実施設計を進めており、それを20年3月末にまとめ、その後地元と調整を図り、同年秋頃に工事の発注を行う予定だ。
計画は、大津市平野3丁目地内にある貯水池施設の耐震補強で、堤体の▽のり面保護(上流側、制波工の張りブロック1468平方b。下流側、法面保護の張芝2400平方b)▽耐震対策(上流側、断面修正(緩傾斜化)堤長155b。下流側、断面修正(緩傾斜化)堤長155b)▽取水施設工▽緊急放流施設工―などを実施。
同施設は、流域17・1fに対応するものとして78年(昭和53年)に設置された。規模は堤高7・8b、堤長155b。農業用のため池として重要な役割を担っているが、耐震診断で堤体安定不足と診断。もし地震発生時に施設が決壊した場合、下流域の農地をはじめ、農作物、農業用施設、一般住宅および公共施設に洪水被害を及ぼす恐れがあるとし、県は堤体の耐震化と緊急放流機能を整備し、洪水被害を未然に防止するため早急な対応を行うこととした。
所管である田園振興課は、地元の農業者のために少しでも早く工事を進める方針で、22年度(令和4年度)の完了を目指している。また、総事業費は1億9100万円を見込む。
なお、現在進めている測量業務を環境設計(大津市)、地質調査業務を第一設計監理(湖南市)、実施設計を若鈴コンサルタンツ(名古屋市西区)が担当している。
提供:滋賀産業新聞