県は3日、鹿児島港本港区エリアまちづくりの民間事業者公募に向けた進捗状況を明らかにした。第4回県議会定例会中に事業者公募の素案を提示することを三反園訓県知事が西村協議員(自民党、枕崎市区)の代表質問に答えた。また、外部有識者等で構成する評価委員会を開催し、その意見を踏まえて案を作成して2019年度末に公募を開始することも明らかにした。
対象範囲の面積は、ドルフィンポートが約3万800u、ウォーターフロントパークが約3万4200uの計6万5000u。事業に必要な場合は、県営駐車場の活用策を提案することも可能とする。定期借地権方式による貸付期間は、ホテルが50年以上、集客施設は20〜30年を想定している。
事業者公募は、関心を寄せている民間事業者等と対話を継続しながら、公募に必要な具体的事項の詳細な検討を継続。今議会中に現時点の事業者公募の応募条件等に関する県の考え方を整理した素案を示す。
素案は公表して、広く民間事業者の意見聴取を実施する。また、外部有識者等で構成する評価委員会を開催し、その意見を踏まえて案を作成。20年第1回定例会の県議会で議論を行い、今年度中に公募を開始する。
同エリアでは、経済団体や中心市街地の商店街代表者と継続して話し合いを続ける中で、ハイクラスホテルやレストランについては特に意見はなかったが、中心市街地への影響が懸念される大型商業施設は、望ましくないとの意見がある。
鹿児島市が実現を目指しているサッカー等スタジアムとの関係は、同市が候補地とする3カ所(県有地2カ所含む)の課題等を整理しながら今後、地権者等と協議しながら選定を進めることになっている。
県としては、同市から協議があるものと考え、内容を踏まえて具体的に取り組む方針。住吉町15番街区が候補地とならなかった場合は、改めて公募について今後の対応を協議。北ふ頭は、港湾機能と一般利用の分離等について港湾関係者と調整を図り、条件が整い次第、公募を検討したいとしている。