新潟県は1日、県立武道館竣工式典を上越市内で開いた。関係者150人のほか、開館を記念したイベントには多数の来場者が集まり、拠点施設の誕生を盛大に祝った。
全国レベルの国内競技会に対応でき、選手の育成と強化の基盤となる専門施設を上越総合運動公園内に整備。規模はSRC・S造2階建て延べ1万3035平方メートル。PFI事業により、整備運営を特別目的会社であるPFI新潟県立武道館サービスが担う。設計は松田平田設計、施工は鹿島・高舘組JVが担当。
式典であいさつに立った花角英世知事は「ここから世界へ羽ばたくメダリストが現れ、県民に夢と希望と活力をもたらしてくれることを期待している」と述べた。また、事業者を代表し鹿島北陸支店の芦田徹也執行役員支店長が「無事故・無災害で開業を迎えることができたのは関係各位のおかげ。一層気を引き締め運営に取り組む」と語った。地元上越市の村山秀幸市長は「ともに誘致に取り組んだ糸魚川市、妙高市、十日町市に感謝する」と話した。代表によるテープカットは、花角知事ら7人が行った。
施設は柔剣道各8面の大道場、小道場2カ所、相撲場、弓道場(近的・遠的)などを備え、北信越最大の規模を誇る。愛称は郷土の英雄上杉謙信の名を冠する「謙信公武道館」。選手の育成・強化に加え、地域住民の健康づくりに役立てるため1周200メートルのランニングコースやトレーニングルームも設ける。
記念イベントでは柔道家の篠原信一氏によるトークショーや、県内の武道競技団体による演舞披露、武道体験などが行われ、大いに賑わった。