福井県は、福井市内山梨子町から大年町における一級河川七瀬川の総合流域防災事業で、20年度以降の残事業費として、16億1430万円を見込んでいる。37年度の事業完成を目指す。
七瀬川は、一級河川九頭竜川の支川で、福井市北部に位置し、山間地の集落を流れる河川。現況の流下断面が不足していることから、流下能力を現況の80立方メートル/sから170立方メートル/sに高めることで、水害から住民の生命と財産を守るのが狙い。
全体事業費は40億円。90年度に採択され、00年度から用地取得に着手。03年度からは工事に取り掛かった。全体延長3100メートルのうち、下流から1300メートルまでの改修が完了しているほか、今年度、交渉が難航していた用地取得が解決し、大橋架替に着手する。
大橋架替後は、上流へ引堤・河道掘削整備を進め、橋梁架替・付替対象となる施設について各管理者との調整を図りながら、37年度の完成を目指す方針だ。
具体的にはまず20年度から5カ年の整備として、▽大橋の改修▽大谷川樋門改修▽県道付替▽河道掘削、築堤L=100メートル―を予定。25年度以降は、▽築堤、掘削、護岸▽松丸橋改修、無名橋改修▽樋門等―を見込む。
なお、全体事業費は、河川法線の見直しにより道路付替えが必要となったこと、掘削残土の受入先がなくなり処分場への搬出になったことなどで、前回計画から6億円増加。また、事業期間も延長となっている。