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北陸工業新聞社
2019/12/03

【石川】「場」と「室」の空間づくり/金沢市価値創造拠点施設/基本設計固まる/食や工芸、AIと融合 

 金沢市は、旧野町小学校(野町3丁目)の校舎を改修して整備する「価値創造拠点施設」の基本設計を固めた。施設整備では、教室間の壁や廊下との間仕切りをできる限り撤去し、新しい価値の創造を誘発する「場」と、それを深化させる「室」の機能を持たせる。
 同施設は、AI(人工知能)やIot(モノのインターネット)などの最先端技術を応用、創造、発信する施設として世界的ビジネスの創出、子ども未来クリエイターやAI高度専門家の育成などを目指すもの。基本設計では、金沢の強みである食や工芸(KOUGEI)の「本物の文化」をAI技術の活用と融合させる方針を加えた。
 施設は旧野町小(RC造4階建て)のうち、野町公民館を除く3824平方メートルを改修。エントランスホール新設やエレベーター設置に伴い、約200平方メートル増築する。
 「場」と「室」の空間づくりでは、増築部の1階から3階までを吹き抜けとし、交流カフェやイベントスペースなどの共有部を開放的な「場」の空間として整備。2階から4階に共同オフィスやAIと子ども、食、工芸を掛け合わせた専用スペースとする「室」の空間を整備する。
 基本設計は金沢計画研究所が担当。同社が実施設計を落札し、引き続き作業に入った。
 来年6月の着工、21年春のオープンを目指している。

hokuriku