東京建設業協会(東建、飯塚恒生会長)は12月2日、東京都の2020年度予算編成に先立つ知事ヒアリングに参加し、建設業の働き方改革の推進に伴う適切な工期設定や、必要経費の補正係数の引き上げをはじめ、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会期間中の都内建設現場の円滑な稼働に向けた早期の情報提供と適切な工期設定、施工時期の平準化を要望した。小池百合子知事は「20年大会後も都が持続的に発展していくためには都市インフラの整備は不可欠」だと述べ、その担い手たる建設業の重要性に理解を示した上で、「働き方改革や20年大会の工事調整に伴う経費や工期は適切に設定する」と答えた。
東建では、都民の安全・安心を確保するとともに首都東京の持続的発展を支え国際競争力を強化するためにも社会インフラの整備・維持更新が必要不可欠だと指摘。東京外かく環状道路や幹線道路ネットワークの整備、鉄道ネットワークの強化などを推進するための公共建設投資を拡充するとともに、民間建設投資を誘導するよう求めた。併せて頻発・激甚化する自然災害や首都直下地震に備え、無電柱化事業や都市型水害対策の推進、木造住宅密集地域の整備促進などに重点的な予算配分が必要だとした。
建設業の働き方改革では、施工時期の平準化をさらに進めるとともに、適正な工期設定の徹底、必要経費の補正係数の引き上げを要望。20年大会期間中の建設現場の円滑な稼働に向けて、地域別の交通規制情報などの早期提供、工事を一時休止する際の適切な工期設定や費用負担を求めるとともに、年間の工事発注量も着実に確保するよう訴えた。
提供:建通新聞社