我孫子市は、農産物直売所アンテナショップ跡地活用事業者の再募集を開始した。前回の募集で2者から提案があったものの、いずれも評価点が基準点に達せず不調に終わった。このため、本提案に先立って用途や開発に必要な協議を行う事前提案の期間を設けるとともに、サウンディング調査の結果等を踏まえて、既存建物を解体する場合の事業者負担の緩和、選考基準の一部見直し等を行った。
同市最大の観光資源でもある手賀沼に接する地区において、手賀沼観光施設誘導方針及び我孫子新田地区地区計画に従って、観光に寄与する施設や観光客をもてなすための飲食施設等の立地を誘導することで、手賀沼への観光客のさらなる呼び込み、交流人口の拡大を図るのが目的。
2日から事前提案(1次)の受付を開始しており、来月31日に締め切る。また、提案募集(2次)期間は同20日から3月19日までとするが、2次の書類提出までに用途など基本的事項に関する確認・協議を済ませておくこと。
2次からの提案も可能だが、市としては用途や開発に必要な事項を事前に確認・協議し提案内容の充実を図るため、なるべく事前提案(1次)から行ってほしいとしている。また、2月28日まで現地見学会(随時個別)や質問に応じる。
資格確認結果の通知は3月下旬、選考委員会は4月以降、選考結果の通知・公表は5月以降に予定。
応募資格要件は、2年以上の事業実績のある法人または個人で、複数の法人で構成されるグループでの応募も可。その際、@施設の建設及び事業の運営等に必要な資力を備え、事業用定期借地権設定契約を締結し、継続的な賃料等の支払いが可能であることA募集要項の内容を順守し、自ら提案した事業を適切に行えることB事業の実施に必要な資力・信用力を有していることC応募者が候補者に決まった後に、新法人を設立して事業を実施する場合は、応募書類の内容から新法人が応募者と同等または応募者に準ずるものであると判断できること。(グループの代表者以外の構成員については、ABの条件を備えていること)
対象物件は、JR我孫子駅から徒歩約13分の我孫子新田字白山下6−1他、面積4088・65u(市街化調整区域/建ぺい率60%、容積率200%)。
2007年に建築された農産物直売所アンテナショップの建物(S造亜鉛メッキ鋼板葺き平屋建て、建築面積198・9u、延べ194・4u)が残っている。同アンテナショップは、手賀沼親水広場水の館への移転で、17年5月末に閉店となった。同建物は、借受人の責任及び費用負担により、計画に応じて利用または解体することができる。
既存建物を解体する場合は、提案時に土地活用事業計画書に解体計画を記載。また、解体・撤去工事の着工時にも図面・仕様書・見積書等を市に提出する。解体・撤去工事にかかった費用(見積額について市が妥当と判断したもの)については、解体前の建物の減価償却年数の割合に応じて市が負担し、貸付料から控除する。
既存建物の利用、解体の別にかかわらず、最低貸し付け料(月額)は40万円とし、事業用定期借地権設定契約(20年)を締結する。その際、部分貸し付けは認めない。また、買い取りを希望する場合は、事業を開始して5年経過以降、市と協議し決定する。
有効活用の考え方は、手賀沼観光施設誘導方針に合致した計画とし、「手賀沼そのものを活用する施設」としては貸しボート店、レンタサイクル店、展望施設、遊覧船乗り場とその待合所、水上アクティビティ施設とその管理事務所、手賀沼に関連する水族館等を想定。
また、「観光客をもてなすための施設」としては、観光案内所、食堂、レストラン、喫茶店、コンビニエンスストア、手賀沼や我孫子市に関連する土産物の販売店、シャワー施設、ロッカー施設、観光客用駐車場・駐輪場とその管理事務所、公衆トレイ等を想定。