京都市は、一級河川七瀬川の治水安全度を高めるため、都市基盤河川改修事業として、河川の付替工事を含めた遊水地の整備に乗り出す。
11月29日開会の11月市会に一級河川七瀬川遊水地整備工事請負契約締結案を提出する。市会で承認後、令和2年1月頃の工事着手を予定。
契約相手方は渇ェ野組、ケイコン鰍ナ構成する岡野−ケイコン特定建設工事共同企業体(JV)。請負金額は8億0333万円。
工事場所は大岩街道沿いの伏見区深草大亀谷東久宝寺町及び深草谷口町。竣工期限は令和5年3月15日。
主な工事内容は矢板護岸工、土工、河川付替工で、整備概要は遊水地貯留量1万1000m3、遊水地面積3080u、遊水池深さ4・7m、付替河川延長133m。
豪雨時に七瀬川の増水した流水の一部を越流堤から遊水地に引き込み、一時的に貯留。川の水位が下がった時点で排水ポンプを稼働させ、七瀬川に水を戻すことにより、下流域に流下する水量を軽減する。今回の整備により、増水時に七瀬川の流量を最大で2割以上低減することができる。
遊水地は、河川の増水時にのみ水が溜まる施設で、平常時は有効活用が可能なことから、流入口となる西側半分を除く東側半分(1520u)について、十分な安全対策を講じた上で、市民が利用できる広場としての機能を併せ持つよう整備する考え。
道路から広場までは斜路などを設け、遊水地の周囲は転落防止用の柵で囲う。
ポンプ設備及び広場等に関する工事は、別途、令和4年度に予定しており、事業費は概算で2億円を見込む。