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建通新聞社(東京)
2019/11/26

【東京】都 技術者育成モデルJV、毛長川整備で試行

 東京都財務局は「技術者育成モデルJV工事」を建設局所管の土木工事「毛長川整備工事(舎人橋上流その2)」で試行することを決めた。2019年度の試行第2弾となる案件で、より多くの事業者が入札参加しやすいよう、第2順位企業(都内本店の中小企業)の主任技術者を「45歳以下」とする年齢要件を外す。12月上旬に希望制指名競争入札手続きを開始する予定で、案件情報をできるだけ早く公表し、事業者が入札参加の準備を整えやすくする。
 対象工事は、足立区舎人6丁目地内の毛長川で鋼管矢板工(口径1200_、73本)や化粧パネル工(1950平方b)、地盤改良工(1400平方b)などを実施する。工期は契約日から400日間。契約方式は技術実績評価型総合評価方式を採用した希望制指名競争入札。工事発注規模は7億円以上9億円未満。
 技術者育成モデルJV工事は、入札契約制度改革に関連して18年度に試行を始めた。JV結成の義務化を撤廃し、混合入札を原則としたことに対し、中小建設業団体や入札監視委員会から「中小企業の技術研さんの機会を確保すべき」との意見があったことを踏まえ、大企業と都内中小企業とのJVを入札参加条件とする工事をモデル的に実施している。
 第1順位企業(代表構成員)を大企業、第2順位企業を都内本店の中小企業とするJV結成を入札参加の条件として設定するとともに、都内中小企業には3カ月以上の直接的・恒常的な雇用関係にある45歳以下の技術者を1人以上配置することを義務付け、初年度は建築工事2件と土木工事2件を発注した。
 ただ、この手続きの過程で、対象となる工事の選定・公表から入札契約手続きまでの期間が短く、参加可能な業者の準備が十分に整えられなかったことや、第2順位企業の主任技術者の年齢要件が入札参加の“足かせ”となっていることが判明。そこで19年度は、要件を満たす事業者が入札参加の準備を整えやすいよう、できるだけ早い段階で案件を公表するとともに、45歳以下に設定していた年齢要件を除外した。
 19年度の試行第1弾となる建築工事(神代高校体育館ほか改築・改修工事)については11月25日に開札し、青木あすなろ・三和建装JVが16億4340万円(税込み)で落札している。