長岡市の磯田達伸市長らは25日、県庁を訪れ、台風19号による被害を受け、信濃川流域を大規模災害から守るため、河川に関する要望書を益田浩副知事に手渡した。
台風19号では、信濃川が過去最高水位を記録し、支流の県管理1級河川では、過去に経験のない規模のバックウォーター現象が発生。今井地区では、浄土川が溢水して120棟を超える甚大な浸水被害に見舞われたほか、信濃川に近い寿地区でも浸水被害が発生した。
要望書では、県が管理する1級河川の改修促進と継続的な維持管理が重要とした上で、▽太田川・浄土川の早期の改修と浄土川の逆流防止対策と水位計・監視カメラの設置▽黒川・黒川流末川の早期の改修▽渋海川の改修促進▽栖吉川など整備済河川の継続的な河床掘削等の実施▽河川水位情報システムの拡充(水位計・監視カメラ等の追加)−を要望。磯田市長は「今後も異常気象が想定されることから、早期の対策をお願いしたい」と述べた。
また、同日には北陸地方整備局に吉岡幹夫局長を訪ね、信濃川に関する緊急要望書も提出した。
要望書によると、漏水箇所を中心とした早期の堤防強化や、洪水時に洗堰下流の流下能力に余裕があるときは、信濃川本川への放流量を増やすなど緊急的な大河津分水の運用も含め、信濃川堤防決壊という事態を防ぐ対応を求めた上で、▽台風19号を踏まえた緊急的な堤防強化対策の推進▽大河津分水路改修の推進▽下水道関係予算(内水対策)の確保▽都市公園施設復旧への支援−を要請した。