県は19日、2019年度一般会計12月補正予算案を発表した。12億9000万円を追加し、累計総額は前年度比2.8%増の8365億1650万円となる。債務負担行為では、新薩南病院設計業務委託に2億5900万円、ゼロ県債は県単公共事業18億5700万円、公共事業35億4800万円をそれぞれ計上した。
県立病院特別会計の債務負担行為に設計費を計上した新薩南病院は、南さつま市加世田村原の県有地(敷地1万9554u)に建設する。基本計画を自治体病院共済会が担当。20年度中に実施設計まで完了させ、21年4月に着工して22年度に開院する。
総事業費は、現病院と同規模(RC造3階建1万3124u)を想定しており、概算整備費には設計監理費約3億5000万円、建築・外構費約73億円、医療機器等整備費約17億5000万円、移転費用約1億円、現病院の解体費用約4億円を見込んでいる。
基本・実施設計の委託手法は、鹿児島市南部地区特別支援学校と同じ公募型プロポーザル方式で、20年1月にも手続きに入る予定。
ゼロ県債のうち公共事業は16年度から4年連続で計上。国の交付金事業を活用するもので、積極的に事業の平準化を図り、人材や機材の有効活用を支援。また、県単公共事業は河川の出水期前までに実施する寄洲除去等を計画した。
総額は16年度23億6200万円、17年度33億6500万円、18年度50億4300万円、19年度54億500万円となり増額基調が続いている。
債務負担行為では、笠沙道路(笠沙トンネル)の本体で、地質条件が当初想定より悪い個所について補助工法の変更が生じたこともあり、工期の延長と事業費を増額(1億円)する。
このほか、霧島自然ふれあいセンター(kSG・MSGグループ)と県国際交流センター(鹿児島国際交流促進センター)の指定管理者の指定に伴い設定。東京オリンピックの聖火リレーに向け準備に実施のため計上した。
■災害復旧対策
がけ崩れ対策を5カ所
6月末からの大雨や台風17号等による被害に対する災害復旧事業等に2億4600万円を計上。内訳は、災害関連地域防災がけ崩れ対策(5180万円)で霧島市上井地区など5カ所、林地崩壊防止事業(560万円)は日置市東市来町養母渡り口が対象となっている。
また、県有施設災害復旧事業(1億4876万円)は公共土木施設災害復旧事業の対象とならない崩土・落石の除去等を行うほか、港湾施設災害復旧事業(2245万円)では和泊港の復旧を行う。