滋賀県は、豚コレラ(CSF)に感染した野生イノシシが相次いで見つかっている事態を受け、対策として来年度に県家畜保健衛生所(近江八幡市)の改修工事を行う方針を明らかにした。それに係る設計業務を、今年度早期に発注し、来年度の工事に繋げる。
事業内容は、建屋の入口と出口を分けて入口の一部を解体し新たに消毒シャワー室を設置、運搬車両が通過する箇所に車両の消毒装置を導入。検査のため野生イノシシを持ち込む職員と、飼育豚に予防ワクチンを接種する職員が接触しないように間仕切りし、動線が交わらない形とするほか、検査室とワクチンを接種する部屋にも紫外線装置を設置する―等を計画している。
近年、野生イノシシの検査数が増え続け、施設内での感染リスクが高まっており、県は早急な対応が必要として改修工事を決めた。また、鳥インフルエンザや口蹄疫への対応も有効としており、来年度内の完成を目指す。
滋賀県家畜保健衛生所(近江八幡市西本郷町)は、94年(平成6年)に畜産関係組織再編整備により、湖南、湖東、湖北、湖西の4家畜保健衛生所を廃止し、新たに県下全域を統括する施設を旧湖東家畜保健衛生所施設を設置。敷地面積2116・33平方bにRC造2階建、延1164・41平方bで、敷地内には他に、家畜検査センター、焼却炉棟、解剖室棟、倉庫棟等、計8棟が建設。
なお、改修工事に係る総事業費は約5000万円を見込んでいる。
提供:滋賀産業新聞