世紀東急工業北陸支店(北川八支店長)は14、15日の2日間、上越市の県立上越総合技術高校で授業連携を行った。コンクリート供試体の作成やアスファルト舗装工の実演を通じて、生徒は道路舗装への関心を深めた。
普段触れることが少ない道路舗装を体験学習することで、その役割を知り、進路の選択肢として認識してもらおうと開いたもの。同支店としては初の試みとなる。初日は課題学習として強度の出ないコンクリート供試体作製を実施。赤土を混ぜた不良骨材を使った複数の供試体を作製した。12月12日に解析を行い、20年1月9日に課題学習発表会を開く。
2日目は土木科の3年生15人が参加してアスファルト舗装工に関する座学と実施作業を行った。最初に座学で舗装の役割や求められる機能、施工方法を学んだ後、駐車場の一画に設けた施工フィールドで加熱合材を用いた切削オーバーレイの実演を見学。アスファルト乳剤の散布から、フィニッシャーによる敷き詰めと人力による擦り付け、ローラーによる転圧まで一連の流れを通して学んだ。生徒は手際よく進む作業の一つひとつを真剣に見つめていた。作業完了後には、最新のICT路面形状横断測定装置にも触れた。実習開始前には他学年の生徒が機械の見学に集まるなど、建設業への関心の高さがうかがえた。
指導を担当する伊藤龍太郎教諭によると、参加した生徒の大半は建設関係の進学や企業への就職が決まっているという。実習を終えた生徒は「普段見られないものを見ることができ、良い経験になった」と語った。
同社では今回を初年度とし、20年度以降も内容をブラッシュアップしながら継続して行っていく方針だ。