県による大型建築物の整備に向けた今後の動きをまとめた。基本構想がまとまった新県立薩南病院は、2020年1月から公募型プロポーザル方式による基本・実施設計委託に向けた手続きに入る。新総合体育館は、鹿児島市内にある県有地2カ所を中心に建設地を選定中で、第4回県議会定例会で明らかにする方針。鹿児島市南部地区特別支援学校は20年度の工事発注に向け実施設計を進めている。
新県立薩南病院の建設地は、南さつま市加世田村原の県有地(敷地1万9554u)。基本計画を自治体病院共済会が担当。20年度中に実施設計まで完了させ、21年4月に着工して22年度に開院する。
総事業費は、現病院と同規模(RC造3階建1万3124u)想定しており、概算整備費には設計監理費約3億5000万円、建築・外構工事費約73億円、医療機器等整備費約17億5000万円、移転費用約1億円、現病院の解体費用約4億円を見込んでいる。
新総合体育館は、JR鹿児島中央駅西口にある県工業試験場跡地を断念。県庁東側と農業試験場跡地を中心に選定する考えで、28日に開会する第4回定例会に方針を示す。
県庁東側は、11年3月に総合体育館等基本構想をまとめている。メーン・サブアリーナや武道場など3棟構成で、延べ3万〜3万4000uを想定。建設予定地には、県庁東側土地(8240u)と隣接する民間放送会社民有地(3万7003.19u)としていたが実現には至らなかった。
鹿児島市南部地区特別支援学校は、20年度の工事発注に向け、東条設計・ゲンプラン設計・設備共同プランJVで実施設計を進めている。建設場所は、西谷山2丁目の農業試験場跡地。基本構想によると、建物規模は校舎1万3800u以内、屋内運動場1000u以内、プール(温水)700u以内、食堂・厨房910u以内−などの計1万6700u以内としている。
■高校校舎改築
鹿工・鹿南で実施設計中来年度にも発注
学校関係では、国分高校校舎改築の全体建物規模がRC造5階建約7000u。年度内に第1弾の芸術棟(RC造3階建約660u)を発注。鹿児島工業高校T類棟(RC造3階建3880u)と鹿児島南高校2期(RC造4階建3380u)は、実施設計等を進めており20年度にも発注する。
このほか、原良団地の建て替えはA6号棟(50戸)を整備中。A7とA8の2棟(110戸)を25年度までに整備する。