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鹿児島建設新聞
2019/11/07

【鹿児島】県、奄美大島で災害に強い道づくり/おがみ山バイパスはトンネル設計委託

 県は、奄美大島で災害に強い道づくりに向けた根幹となる国道58号のほか、大島南部から空港・名瀬港への西回りルートの確保、集落間を結ぶ県道の交通途絶の防止を図る道路整備を計12カ所で実施している。2019年度からは、おがみ山バイパスの事業を再開しトンネル設計等を委託。新規着手の役勝バイパスは環境調査に入るほか、名瀬瀬戸内線浦工区では(仮称)古志トンネル(277m)の整備が残されている。
 同島内では、豪雨災害を受け、渋滞対策よりも住民の安心・安全を確保することが重要と判断。「網野子バイパス」や「根瀬部国直工区」の災害に強い道づくりに整備をシフトした経緯がある。
 そのため、一時中断していた国道58号おがみ山バイパスは、19年度から事業再開。永田交差点が完了しており、主な構造物はトンネルが1本(約1225m)となる。残る用地買収に向けた取り組みも進める。
 役勝バイパスは、縦断勾配が厳しいほか、線形不良や急カーブがあり、曲線半径25m等の改良を行う。橋梁は役勝川をまたぐ区間等で5基を予定。対象は1650mで環境調査等から着手する。
 浦拡幅は、龍郷町役場前から浜千鳥館前の区間で、道路幅員が狭く大型車両同士の通行に支障を来たしている。延長は約700mで幅員を6.2mから約7.5mに拡幅する予定で、19年度は測量設計を進める。
 名瀬瀬戸内線のうち、根瀬部国直工区は宮古崎トンネル(2315.5m)が貫通。今後、トンネル内舗装、照明および非常用設備、トンネル前後の取り付け道路等の整備を行う。供用開始は21年度以降の見通し。
 また、浦工区(瀬戸内町)では、延長800mのうち303.5mが完成。(仮称)古志トンネル(277m)、第一浦橋(9.2m)の整備が残されている。

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