京都市は、名勝円山公園における新便益施設の設置に係る運営事業者について、公募型プロポーザルのスケジュールを公表した。
11月21日から募集要項の配布を開始。12月2日に現地説明会を開く。令和2年1月27日〜同月31日まで応募書類を受け付ける。令和2年3月頃に緑化審議会の円山公園新便益施設事業者選定部会を開き、4月頃に事業者を選定する。5月頃に協定書を締結し、それ以降、文化財・風致・景観・屋外広告物・建築確認・設置許可等の各種手続きを経て、着工する。令和3年の開業を目指す。
募集要項案によると、対象区画は、円山公園北西側の飲食店が立ち並ぶエリアで、東山区祇園町北側338の敷地面積約100u(相撲茶屋「いころ」と京料理店「いもぼう平野家本家」の間の更地)。市街化調整区域で建ぺい率は60%、容積率は100%。このほか、法的規制は東山風致地区(風致地区第1種地域)、屋外広告物禁止区域など。
募集する便益施設の用途は飲食店に限る。募集条件として、市が策定した名勝円山公園保存管理計画の趣旨に沿い、施設の形状や意匠は既存の歴史的な意匠を残す便益施設に倣うものとすること、原則として和風の外観を有し、植栽、生垣、和風門、和風塀等を設けることにより、建物周囲の風致景観と調和するものであることなどを求める。
市が設置許可を行い、選定された民間事業者が使用料を市に支払い、民間事業者が便益施設を整備・運営する。
事業期間は20年間(施設の建設期間及び原状回復期間を含む)とする。設置許可は、その範囲内で概ね3年ごとに更新する。
主な応募資格は、「募集条件に掲げる趣旨を踏まえた便益施設の設置と運営を行う意思がある法人」などで、複数の法人で構成するグループも可。
円山公園(東山区円山町・祇園町・鷺尾町)は、京都市で最も古く歴史のある都市公園で、国の名勝に指定。平成28年には開園130周年を迎え、これを機に名勝にふさわしい都市公園とするため、「名勝円山公園保存管理計画」を策定した。