富山駅の南北を走る路面電車を結ぶ富山市の南北接続事業で、12日に南側の富山地方鉄道の市内電車と、北側の富山ライトレールのレールがつながった。鉄路による市街分断を解消する市の「100年の計」の実現へ大きく前進した。直通運転の開業は20年3月21日。
現在第2期工事が進められ、駅高架下から北口駅前広場にかけてレールを新設約90メートルを含む約130メートルにわたり敷設している。この日は、駅北口交差点付近で残りのレールを据え付け、高さや幅を調整した。20年2月上旬までに架線工事や軌道信号工事を完了させ、運営主体の富山地方鉄道による運転手の習熟運転が行われる。第1期では市内電車が富山駅高架下に乗り入れ、北陸新幹線開業の15年3月に運行を始めた。
南北のレールが接続したことで全長15・2キロに及ぶ利便性の高いLRT(次世代型路面電車)ネットワークが形成する。同市路面電車推進課の坂本信一施設係長は「一つの節目を迎えた。開業まで工事関係者と連携し、無事故で工事を進めていきたい」と話していた。