京都市は11日、京町家保全・継承審議会の新築等京町家部会(田光雄部会長)に新築等京町家のガイドブック案を示した。
「新築京町家のすすめ〈ガイドブック〉」案では、新築等京町家を設計する際に重視すべき項目として、@まちに暮らす(▽隣との連担に配慮する▽町並みのスケール感に配慮する▽開口部の位置などプライバシーに配慮する▽まちと緩やかにつながる仕掛けをつくる)A四季や自然を楽しむ(▽風や光、自然が感じられる庭を設ける▽季節の飾りや草花が飾れる場所を設ける▽木や土壁等の自然素材を使う▽建物内の風通しや日射をうまくコントロールする(内と外の中間領域を設ける等))B大切に使う(▽メンテナンスしやすいようにする▽経年変化を楽しめる工夫をする▽材料の性質を活かして設計する▽多様な使い方ができるようにする▽建具や部材の再活用ができるよう配慮する)C場所になじむ(▽地域特性を踏まえたデザインにする▽昔ながらの地割に配慮する▽建物本体だけでなく設備機器の見え方にも配慮する)D技を感じる(▽畳スペースを設ける▽木組み、左官等の伝統技術・技能を生かすことも考える▽古建具や古材の活用も考える)−の5つの指針を掲げた。
このほか、新築京町家の設計事例紹介も盛り込んだ。