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建通新聞社(中部)
2019/11/10

【岐阜】1病院化目指す 土岐市立総合病院と東濃厚生病院

 濃中部の医療提供体制検討会は、2025年度までに予想される必要病床数の減少や医師確保の問題などに対応するため土岐市立総合病院と厚生連が運営する東濃厚生病院の統合を検討している。これまでの検討会では1病院化が適当で、その整備には約5年必要という結論が出されているが、具体的な整備方針や今後のスケジュールは未定としている。10月23日に土岐市内で行われた第7回検討会では統合再編成場所と経営手法を話し合ったが3者の合意には至らなかった。次回12月の検討会以降でまとめる。
 同会は、土岐市と瑞浪市、岐阜県厚生農業協同組合連合会(JA岐阜厚生連)の3者で構成する。
 再編成場所に関しては、既存の土岐市立総合病院(土岐市土岐津町703ノ24)か東濃厚生病院(瑞浪市土岐町76ノ1)どちらかの敷地内か、両病院の中間地点の3カ所について医師確保の早急対応や、経費、面積、他の2次医療機関との距離、利便性の5項目で評価した。
 土岐市は既存の土岐市立総合病院敷地内への増築を早急な整備が可能であることから高く評価した。瑞浪市は利用者の利便性や他の2次医療機関との距離を考慮して既存両病院の中間地点が適当とした。
 厚生連は医師確保と利便性が重要とし、中間地点の用地取得に時間が掛かるなら土岐市立総合病院での増築整備、早急な用地取得ができるのであれば中間地点が適していると示した。
 経営手法に関しては公設民営か民説民営かを論点に財源確保や不採算医療部門、経営能力の3項目について評価した。土岐市、厚生連からは、費用や不採算医療部門の観点から公設民営を、瑞浪市は民説民営を行った場合の経営能力などを評価した。次回の検討会では各者が場所と経営方針について評価した項目の中で重点を置くべき項目を議論する。
 同検討会は、土岐市、瑞浪市、JA岐阜厚生連の3者で17年9月に設立。地域医療構想による東濃圏域の25年度推計必要病床数の減少や医師確保の問題、少子高齢化に伴う病床稼働率の低下などの課題解決に向けた話し合いが行われている。

提供:建通新聞社