第11回千里浜再生プロジェクト委員会(玉井信行委員長)が7日、石川県文教会館で開かれ、効果的な養浜方法を把握するため、冬季風浪前(11月〜12月頃)に千里浜レストハウス北側の砂丘沿いで陸上試験養浜を実施することを確認した。
今回の委員会では、事務局の県側が千里浜再生プロジェクトにおける侵食対策の実施状況、汀線の経年変化などを説明したほか、金沢港浚渫砂の残量が約2万立方メートルとなったため、養浜を継続して実施するには今後、新たな養浜材の確保が必要で、9月に開いた第3回技術専門部会での養浜材確保、養浜の実施方法などの検討結果も示した。
今年度に行う陸上による試験養浜について、投入時期は冬季風浪前で、場所は千里浜レストハウス北側(砂丘側)とし、土砂は金沢港浚渫土5000立方メートルを活用。実施方法に関して「高さ1メートルと同2メートルの盛土をそれぞれ120メートル、盛土幅15メートル程度とする(1)案」、「高さ2メートルの盛土を175メートル、盛土幅15メートル程度とする(2)案」を検討した結果、委員会として(2)案を推薦することを決めた。また、陸上養浜の効果などを把握するため、各種モニタリングが行われる。
このほか、新たな養浜材確保に向け、千里浜の粒度構成に近い性質を持つ「金沢港周辺」、「千里浜沖」、「滝港周辺」を候補地として実現性を検討していく。