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建通新聞社(東京)
2019/11/08

【東京】都 戦没者霊園の長期保全計画作成へ

 東京都福祉保健局は都戦没者霊苑(えん)の長期保全計画の作成に乗り出す。築後30年以上が経過し設備面を中心に劣化が進行しているため、建物の現況を調査した上で、今後約20年間を期間とする長期保全計画を取りまとめる。関連する業務は11月11日申請締め切り、21日開札の希望制指名競争入札を経て委託し、年度内に成果を得る。
 都戦没者霊苑(文京区春日1ノ14ノ4、敷地面積6288平方b)は、第2次大戦での都関係戦没者の慰霊と平和祈願のために建立された施設。土地や建物の寄付を受けて都が管理している。現在の施設は休憩所棟と展示室棟(鉄筋コンクリート造2階建て延べ903平方b)、保管室・機械室(同造地下1階地上1階建て延べ197平方b)で構成。展示室棟は81年、休憩所棟と保管室・機械室は88年に完成した。
 築後30年以上が経過し、設備面を中心に経年劣化の進行が見られるため、今後も施設を安全に維持しながら運営していくことができるよう、劣化状況を調べ、長期保全計画を作成する。
 建築部位や電気設備、機械設備、防災設備など施設全体を対象に非破壊調査を行って劣化状況を診断するとともに、施設管理者にヒアリングして不具合の有無や内容を確認。
 その結果を基に、今後実施すべき対策について「緊急性を要する」「3年以内に実施する」「3〜10年以内に実施する」「10〜20年以内に実施 する」に分類し、年度ごとに実施する修繕・更新工事の概算費用を算出して長期保全計画を作成する。