成田市環境部環境計画課は、成田浄化センターの再整備を計画している。本年度で基本計画などをまとめ、来年度から2か年で基本設計を実施するとともに、性能発注方式で事業者を選定する予定。併せて、測量や地質調査、生活環境影響調査を実施する。その後、2022年度に着工、22〜24年度の3か年で工事を実施し、24年度中の完成・供用開始を目指す。汚泥再生処理センターに更新するもので、処理能力として日量83klを予定する。
成田浄化センターは、供用開始から30年以上を経過。腐食・摩耗などの経年劣化・製造中止による部品の入手困難などの課題があることから施設の再整備を計画した。
再整備により、搬入された有機廃棄物などを脱水機で液体と固体に分け、排出された固体は助燃材や肥料などにする資源化設備を併せ持つ汚泥再生処理センターとする。処理能力については、基本構想において90klとしていたが、下水道の整備が進み処理量が減少していることや、昨年度の処理実績を踏まえて設定した。
本年度は「成田浄化センター整備事業基本計画等策定支援業務」を日産技術コンサルタント(千葉事務所・千葉市中央区椿森2―14―16)に来年3月31日までの工期で委託している。
同業務では、成田浄化センターの再整備基本計画の策定に向けて、施設整備基本計画策定、民間活力導入可能性調査、循環型社会形成推進地域計画策定を行い、施設の再整備方針を検討する。具体的には、現し尿処理場を汚泥再生処理センターに更新するための設計図書作成や、施設整備に係る事業手法の検討を行う。また、循環型社会形成推進交付金の交付申請に必要な循環型社会形成推進地域計画を策定する。事業手法の検討では、従来の公設公営に加えて、PPP/PFI手法の導入可能性について調査を実施する。
施設整備基本計画で基本条件を整理するとともに、施設規模や生活環境影響調査予測条件を設定。施設規模等の設定にあたり処理フローなどを検討し、概算事業費を算出する。
循環型社会形成推進地域計画の策定でにおいて、対象地域、計画期間、基本的な方向について整理し、現状と目標、施策内容、計画のフォローアップと事後評価等について検討する。
同センター(吉倉127―1)は1985年11月に着工し、87年10月に竣工した。敷地面積は1万8431・60u。建物規模はRC造一部S造延べ3446・81u。処理能力は日量120kl。元施工は荏原インフィルコ。
昨年度に実施した「成田市浄化センター施設計画基本構想」の策定業務は、パシフィックコンサルタンツ(千葉事務所・千葉市中央区新町1―7)が担当した。