国土交通省は11月5日、成田国際空港の機能強化に向けて、基本計画を初めて改定した。C滑走路の新設や、B滑走路の延伸を盛り込んだ。これを受けて、成田国際空港会社(NAA)は今後、航空法に基づく空港の変更許可を申請。許可後に整備を開始する。2030年の工事完了を目指す。C滑走路整備の事業費については、エプロンやターミナルビルの整備を除いた費用として、約1000億〜1200億円との見通しをこれまでに示している。
今回の計画変更は、2018年に国と千葉県、地元市町、NAAの4者が合意した内容に沿ったもの。従前の計画に位置付けられていたものの整備されていなかった横風用滑走路(C滑走路)を廃止し、新たに並行滑走路として延長3500bのC滑走路を設定する。滑走路の幅は45b以上としている。また、C滑走路の整備場所を確保するため、空港敷地を従前の2・5倍近い2600fとした。
この他、基本計画の改定では、B滑走路の延長を2500bから3500bに延伸した。同滑走路の現行の幅は60b。
滑走路の強度については、加重区分LA−1に耐えられる強度を求めている。着陸帯の幅は280b以上。
C滑走路の新設とB滑走路の延伸などの機能強化については、既に環境影響評価手続きを実施しており、9月に評価書を公表した。
提供:建通新聞社