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建通新聞社四国
2019/11/01

【徳島】徳島市新ホール事業者 大成建設Gに交渉権

 「新ホール整備事業」の公募型プロポーザル方式による事業者選定について徳島市は10月30日、優先交渉権者を大成建設四国支店(高松市)を代表企業とする大成建設グループに決めたと発表した。今後は施設整備仮契約の手続きを進める一方、課題となっている県有地の交換手続きなどを急ぎ、12月市議会定例会での施設整備契約の承認を求めていく。
 同グループには、教育施設研究所大阪事務所(大阪市北区)、隈研吾建築都市設計事務所(東京都港区)、アズマ建設(徳島市)が構成企業として参画する。提案価格は、市が提示した上限の税込み94億5000万円に対して税込み93億2800万円だった。
 プロポーザル競技には当初6グループが参加を表明していたが、最終的に参加資格要件を満たした5グループを対象に10月25日に山中英生徳島大学大学院教授ら5人の有識者で構成する市新ホール整備事業者選定委員会で事業者選定基準に基づく提案価格等の審査を行うなどした結果、200満点中172・23点の得点を得た同グループが優先交渉権者となった。この他の参加事業者は鹿島・久米・姫野共同企業体(代表企業−鹿島建設四国支店)、西松・梓・北島コーポ共同企業体(代表企業−西松建設四国支店)、チーム遊山箱(代表企業−戸田建設四国支店)、大林組グループ(代表企業−大林組四国支店)だった。
 市は、詳細な選考結果については後日公表するとしたが、提案内容によると、施設規模は鉄筋コンクリート造、鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造地下2階地上4階建て延べ9420平方b(建築面積3300平方b)とし、基本計画時の地下1階から地下2階へと地下層を増やし、多目的室などを独立させた他、同時に延べ床面積(約8800平方b)も増加した。また、大ホールは客席数最大1504席(車いす席含む)とした他、小ホールの代わりに設けるリハーサル室(多目的室)も300平方b(18・2b×16・5b)を確保し、大ホールの舞台規模(18・2b×16・4b)を確保した。また、敷地内に残った杭については全て撤去するといった提案もあったとした。
 施設内外観は、正面軒下の格子、内部の床部分など、施設の内外に木をふんだんに使っているのが特徴で、審査では、施設の動線計画や機能性、利便性はもちろん、木材などの自然素材を生かした建築や縦格子を多用したデザインが特徴的な作品を手掛ける建築家の隈研吾氏ならではの提案に特に高い評価があったもよう。
 市議会での契約承認が順調なら事業期間は23年7月31日まで。市は同年度中の開館を目指すことにしている。

提供:建通新聞社