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秋田建設工業新聞社
2019/10/31

【秋田】(地独)市立秋田総合病院/新病院は128億円で清水JV

 地方独立行政法人市立秋田総合病院は、10月30日に新病院建設工事を開札、128億円(税抜)で清水・佐々木・長谷駒・羽後・ヌノタニ建設工事JVが落札した。入札参加の申請書は4JVが提出。このうち入札辞退が1JV、入札価格が予定価格を超過し総合評価の対象外となったのが1JV。結果として2JVが総合評価で審査され、価格評価点と技術評価点いずれも上回った清水JVが落札者となった。予定価格(税抜)は133億7,000万円だった。
 現在の市立秋田総合病院(秋田市川元松丘町4の30)は昭和59年に竣工。すでに建設後30年以上を経過しており、耐用年数(税法上の減価償却年数39年)からみても建て替えの時期にきているため、現在地を含む約20,100u(川元松丘町39番ほか)で改築する。
 新病院は医療棟(SRC13F27,540.75u、免震構造)、医療支援棟(SRC4F3,821.61u、耐震構造)で構成。機械設備では給排水衛生、空調、消火、ガス、医療ガスなど、電気設備では受変電、非常用発電、強電・弱電などを整備するほか、発注工事には昇降機設備工事や付帯工事、外構、付属棟なども盛り込む。基本設計、実施設計は久米・村田設計JVがまとめた。
 建設工事は今年9月3日に予定価格133億7,000万円(税抜)で公告。「質の高い施設整備」「建設コストの低減」「地元経済への貢献」をポイントに、総合評価落札方式の施工計画型を採用し、実績等のほか来院者への安全対策、周辺環境への配慮、地元への経済貢献なども評価した。
 価格評価点は80点、技術評価点は20点。落札した清水・佐々木・長谷駒・羽後・ヌノタニ建設工事JVは128億円(税抜)で入札し、評価対象となったもう1社のJVより価格評価点が2.2737点上回った。
 技術評価では実績等評価項目で下回ったが、工程管理や品質管理、安全対策に関する技術的所見、施工期間中の病院機能の維持、工事状況の市民への公開方法などを第3者が評価する「施工計画および地元経済貢献度の評価項目」で上回り、価格評価点と合わせた総合評価点は4.1084点差だった。
 なお、技術資料の審査は秋田県立大学の教授と名誉教授、秋田工業高等専門学校の教授、秋田大学の准教授、市立秋田総合病院役員により行われた。
 事業では現在、立体駐車場の建設工事(施工:中田・中山・粟野建設工事JV)が令和2年2月の予定工期で進められており、今回、落札が決まった新病院は同4年6月30日の工期で建設する予定となっている。


提供:秋田建設工業新聞社