加賀市が作見町地内で計画する「北陸新幹線加賀温泉駅都市施設」について、金沢計画研究所・ミナミデ建築設計事務所特定JVで進めている基本設計が終盤にきている。11月下旬にも市民説明会を開いて意見を徴集し、年内に実施設計へ入る見通しだ。
都市施設では、駅前のランドスケープとして赤瓦の屋根の風情ある佇まいや木組みが魅力となる市のエントランスホール(ガレリア)を設置する。中央の大空間は、展示会場やイベントなどに活用。庭園と日本的回廊(コロネード)を一体化させ、床や側板部には九谷焼の利用を検討している。
設計内容は、駅前広場内の屋根施設(待合所、600平方メートル程度)、歩行者用通路(待合所、公共用歩廊、2300平方メートル程度)、高架下都市施設(待合室、観光案内所、伝統工芸展示スペースなど、1600平方メートル程度)、地下自由通路改修および連絡通路新築(200平方メートル程度)。
駅周辺施設全体のスケジュールでは、20年度から駅前広場の工事を開始、21年度後半から高架下都市施設や駅北側の広場整備を行う。23年春の新幹線敦賀開業までに屋根施設を除いた全工事を完了させる予定。屋根施設については新幹線開業後、仮駅舎を撤去した後に整備し、24年に全体完成となる見通しだ。