庁舎整備を計画している伊仙町は、建設候補地として優先的に検討していた旧徳之島農業高校跡地に替わり、現地建て替えを有力案として進めていることが明らかになった。10月中にも検討委員会を立ち上げて諮問し、2020年1月にも答申を得る方針。候補地のめどを立てた上で、20年度当初予算案に事業費を計上し、実施設計と用地購入に着手する見通しだ。
町は、同校跡地(敷地面積1万7369u)に図書館や中央公民館等を備える複合施設を計画。併せて庁舎整備を行い、地域のコミュニティ拠点化を図る予定でいたが、庁舎の位置を移動する場合は議会の3分の2以上の同意が必要であることや、現庁舎周辺の地権者の理解が得られつつある状況を踏まえ、現在地エリアでの検討を進める。
基本構想では、現庁舎敷地に建設する場合は、想定している機能を整備するための十分な面積を確保することが難しいため、隣接する用地の取得が必要としていた。周辺の用地購入ができれば、同エリア内での複合施設整備も可能と見込んでいる。
新庁舎は、現在分散している行政機能を1棟に集約することを前提に、耐震構造の中央吹抜型で計画。延床面積は、構想で示した3145uよりコンパクトにする考えで、来年度の設計で具体化。21年度から建設を行い、22年度の完成を目指す。
概算工事費は約18億円を想定。現在、国の市町村役場機能緊急保全事業債の導入について県と協議している。