県地方港湾審議会が21日、鹿児島市の県庁で開かれ、川内港港湾計画の改訂を了承した。船舶の大型化やコンテナヤード不足等に対応するため、唐浜地区に水深12m(L230m)の耐震強化岸壁やふ頭用地(3.9m)を造成。今後、国における交通政策審議会港湾分科会等に諮り、2020年度の新規事業化を目指す。
改訂の主なポイントは、京泊地区コンテナターミナルの唐浜地区へのシフトとあわせ、ふ頭再編を行い、チップヤード等の集約によりバルク物流拠点としての機能強化と原木の輸送効率化に対応した岸壁を確保する。
また、新たな小型船だまりや小型桟橋の整備により、係留の利便性と安全性の向上を図る。
主な施設整備は、耐震強化岸壁等のほかに、水域施設計画で水深12mの航路・泊地(22ha)と泊地(1.1ha)を浚渫。発生が見込まれる浚渫土砂合計86万m3を埋立処分するため、京泊地区に海面処分・活用用地3haを造成。土地利用は港湾関連用地に位置付ける。
港湾中央部にある防砂堤(540m)は撤去するほか、船間島地区の小型船だまりでは、防波堤230mを新設する。
唐浜地区では、コンテナターミナルを整備するが貨物需要等を踏まえ、ふ頭用地の拡張や臨港道路の位置付けについて検討が必要なことから将来構想を設定した。
なお同審議会では、名瀬港臨港地区の指定も審議。原案通り了承され、県都市計画審議会に諮問する。