安倍晋三首相はこのほど、台風19号で被災した長野市を訪れ、千曲川の堤防決壊現場などを視察した。被害や復旧の状況を確認するとともに、今も避難所で暮らす被災者と面会し、生活再建と早期復旧へ全力を尽くす考えを示した。
安倍首相は、堤防決壊により大規模な浸水が発生した長野市穂保地区の千曲川を視察し、吉岡幹夫北陸地方整備局長から浸水被害の概要や復旧工事の状況などについて説明を受けた。同地区における過去の出水状況や、決壊直後から行ったポンプ車による排水作業にも話が及んだ。その上で、24時間体制で復旧活動にあたるTEC−FORCE隊員と地元建設業者に労いの言葉をかけた。その後、避難所に赴き被災者を励ますとともに、阿部守一長野県知事とも面会した。
視察を終えた安倍首相は「凄まじい被害状況を目の当たりにし、防災・減災・国土強靱化の必要性と重要性を改めて認識した」と述べ「予備費と災害復旧、合わせて5000億円の財源がある。生活と生業の再建に向けた対策パッケージを早急に取りまとめる。国としてできることは全てやるという基本方針の下、一日も早い復旧を目指し全力を尽くす」と語った。