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滋賀産業新聞
2019/10/25

【滋賀】竜王町 役場庁舎の大規模改修

 竜王町は、町議会8月定例会会期中に開かれた総務産業建設常任委員会に、昨年度に発注し取りまとめた役場庁舎(大字小口3番地)の劣化度調査結果を報告した。
 同町役場庁舎は82年(昭和57年)の竣工。供用開始から37年が経過し、設備の多くが耐用年数を大きく過ぎ、設備の更新など抜本的な改修が必要な時期に来ている。
 このため、大規模改修工事の実施を前提に、調査及び改修計画策定業務を発注したもので、片淵建築事務所(甲賀市)が担当した。
 劣化度調査では、「早期に改修が必要なもの」として▽耐震改修▽地下重油タンク(代替設備の検討)▽3階書庫梁の補強▽廊下のバリアフリー化(議会傍聴席入口)▽空調・照明設備、給配水管の劣化対応▽エレベーター(ワイヤー、バッテリー、遮煙性能扉への取替)。また、「中期に改修が必要なもの」として▽外観(外壁、外構、屋根)▽内装(壁、床、建具)―が上げられ、防災機能や省エネ等の付加価値を付けた大規模改修工事には総額約18億円の費用がかかると試算。町が求めた▽執務機能を完全閉鎖することなくエリア毎にローテーションで整備する年度毎(工区別)の費用算出―では、それでも仮設庁舎が必要でコスト高となり、仮設を設けて一度に行なう方が財政負担を抑えるには有利と報告。▽現在構想策定作業中のコンパクトシティ化等への取り組みを踏まえた同規模庁舎改築の試算―では、約34億円の見積額が示された。
 しかし、同町は現在、コンパクトシティ化等への取り組みを進めており、その一環で、既存の役場・公民館・図書館等が立地し、商業施設(フレンドタウン)の誘致に成功した役場庁舎周辺エリア(タウンセンター)を拡大する『中心核の整備充実』を計画。老朽化による建替を機に、竜王小学校・竜王幼稚園・給食センターなどの文教施設を移転・集約するとともに、防災機能を付加した公園を配置する『交流・文教ゾーン』の整備をリーディングプロジェクトとして位置付けており、庁舎整備は耐震補強工事のみを先行(9月補正で工事費を予算化、今月23日に入札しクスケンが落札)、リーディングプロジェクトを優先するとともに、策定中の「公共施設等総合管理計画」に基づく「個別施設計画」の中で他の公共施設の状況を見極めた上で、役場庁舎の大規模改修又は改築、実施時期を判断して行くことになりそうだ。

提供:滋賀産業新聞