金沢市の金沢歌劇座あり方検討懇話会(座長/水野一郎谷口吉郎・吉生記念金沢建築館長)の第2回会合が23日、市役所で開かれ、委員らが同ホールの将来の方向性について議論した。
市側は前回の会合を踏まえ、同ホールについて▽まちなか▽県内最大規模の収容人数を維持(現状約1900席)▽他の市内の大規模ホールとの役割分担―が前提条件になるとした。
求められる機能については、世界的演奏者によるクラシック音楽や首都圏で上演されるオペラ演劇の巡回公演などを鑑賞できる「質の高い芸術に触れる場」、市民が音楽や演劇などを発表する拠点「芸術文化活動を発表・披露する場」、日常的に人が集まり賑わいを創出する拠点「交流する場」の3つにまとめた。
同ホールを活用する興業主や文化芸術団体、舞台設備、設営運営業者らを対象とした設備などに関するヒアリング調査の結果も報告し、今後は全国の自治体が設置する芸術文化ホールの状況(施設整備の手法など)についても調査するとした。
委員からは「ホールの主目的を定めた方が良い」とする意見や、建て替えとなった場合の高さ制限(18メートル)や舞台の広さ、客席の形態などに対する指摘があった。
次回の会合は年明けに開き、懇話会としての意見を取りまとめる予定である。