トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

北陸工業新聞社
2019/10/23

【福井】19年度青年優秀施工者土地・建設産業局長顕彰/建設ジュニアマスターに輝く永田誠氏/お客様の目線に立つことが一番/左官業の意義と魅力を再確認 

 永田左官(越前市片屋町)の永田誠さんが19年度青年優秀施工者土地・建設産業局長顕彰で左官工の建設ジュニアマスターに輝いた。高い技術と技能が評価され、今後の活躍を期待されての受賞。
 受賞の喜びを「自分のやれることを精一杯やってきただけ」と謙虚に語る永田さんは、この道に入り約20年。いつもお客様とのコミュニケーションを心掛けている。「何を望んでいるかを理解し、それに応えることが喜び」と笑顔をみせる。主に住宅の仕事をしている永田さんは「最近は工事が終了するまで1、2回しか来ない施主さんも多い」と話す。そのため少ない機会にお客様が望むことを理解したいのだという。「先ず、お客様の目線に立つこと。我々職人が体で覚えていること、経験上理解していることをそのまま話しても伝わらない。施工に関して誰にでも分かるように説明できることが重要」と言い切る。それは「しっかりとした知識と技術があってこそできること、日々が勉強」という言葉にお客さん、仕事への真摯な姿勢が伺える。
 今後の業界について、後継者、雇用の問題は深刻だという。自身に関しても「父が退いた後、自分一人では手が足りなくなるのでは」と不安をのぞかせる。また左官業のことを知らない人も多いとのこと。そのため、永田さんは左官工業組合の活動の一環で、高校を訪れ出前授業を行い、これからの世代に左官業の魅力を伝えている。若い人には左官業界で是非、「身につけた技術で人の満足を引き出す喜びを感じて欲しい」と力が入る。さらに、興味をもってもらうには「自分たちの世代が左官業の意義と魅力をしっかりと再確認し、良い仕事をすること」と受賞を機に原点に戻り、さらなる努力と飛躍を誓う。

ながた・まこと
37歳。越前市在住。休みが不定期になりがちで、「休日は子どもと遊ぶ時間をできるだけつくる」と話す。

hokuriku