柏崎市は、89項目に及ぶ20年度施策および予算編成に伴う重点要望を国に行った。
これによると、財政状況は不断の行政改革により改善傾向にあるものの、義務的経費の増加や歳入の減少により、依然として厳しい状況と説明。また、東日本大震災後は原子力災害を踏まえた柏崎刈羽原子力発電所の安全対策の強化、避難道路や冬季における除雪体制の整備、さらには長期にわたる稼働停止に伴う地域経済への影響など原子力発電所の立地地域としての課題を挙げた。その上で、将来都市像である「力強く 心地よいまち」の実現に向けた、まちづくりを一層推進するために支援を求めた。
主な内容は次の通り。
【国土交通省】
▽持続可能な公共交通ネットワーク構築のための支援の維持・拡充
・地域公共交通を確保・維持の財政支援の拡充
▽総合的な治水対策
・2級河川鵜川・鯖石川の河川改修事業費確保
・鵜川治水ダムの建設事業費の確保
▽一般国道国道8号柏崎バイパス事業の促進
▽一般国道352号(荒浜バイパス)の改良整備促進
▽空き家対策における財政支援
・適正管理を推進し、地域住民の生活環境を守るため、空き家対策総合支援事業の要望額通りの配分
▽信越本線(長岡・柏崎・上越間)における鉄道高速化の推進と羽越新幹線の早期実現
・整備計画への格上げに必要な調査の実施
【内閣府】
▽原子力災害対策事業への支援
・市庁舎の防災拠点としての機能強化を図る設備機器の整備
・市本部機能移転に備えた原子力防災ネットワークシステム等通信機器の代替施設への整備
▽原子力災害時における避難経路の確保と避難の円滑化
・国道8号柏崎バイパスの1日も早い全線供用に向けた事業促進、整備に必要な予算の長期的、案的な確保
・国道352号(荒浜地区)および国道353号(高柳町石黒−十日町市蒲生)の改良整備
・冬期(降積雪期)の住民避難に備えた輸送手段の確保、国道における除雪車待避所の整備を含む道路除雪体制の拡充、雪崩対策強化の主体的な検討
【総務省】
▽公共施設等の適正管理の推進に資する地方債
・公共施設等の除却事業に係る「公共施設等適性管理推進事業債」の元利償還金の地方交付税措置
▽テレビ共聴施設に係る支援制度
・大規模修繕および撤去に係る費用助成制度の新設
【文部科学省】
▽公立小中学校の施設整備
・施設整備に係る事業採択と財源確保、早期の内示・交付決定=不適格改築事業(日吉小学校屋内運動場)、大規模改修事業(半田小学校)、(新)グラウンド整備事業(北鯖石小学校)、(新)大規模改造(空調)事業(半田小学校、鯖石小学校)、(新)大規模改造(トイレ)事業(内郷小学校、西山中学校)
【経済産業省】
▽次世代エネルギー等の普及促進の産業構築
・次世代・再生可能エネルギーの導入が活発化し、事業化による環境・エネルギー産業の構築につながるよう、地域特性に応じた包括的、長期的な支援