建設業協会中国ブロック協議会(会長・山根敏樹鳥取県建設業協会会長)は17日、鳥取市内のホテルで国交省大臣官房の林俊行建設流通政策審議官らと懇談し、公共事業の予算確保などについて意見交換した。
冒頭、山根会長は列島に記録的な大雨をもたらした台風19号被害に触れ「早期の復旧・復興に向けて地域の建設業が大きな役割を担っている」と、地域の守り手としての自覚を強調。
今年6月に成立した『新・担い手3法』では「建設業界における希望、未来への第一歩だ」と評価した上で、「適正な賃金水準の確保や週休2日制の推進などの処遇改善に取り組み、魅力ある建設産業の実現が強く求められる」と呼び掛けた。
国交省の林建設流通政策審議官は「建設業が健全に地域を支えなければ、国の安全を守り抜くことはできない」と指摘。その上で「地域の建設業が持続的に発展できる環境整備が重要だ」とし、安定した予算確保に尽力する考えを示した。
議事では各県協会が▽公共事業予算の安定的確保(鳥取県)▽技能労働者の処遇改善(島根県)▽土木工事積算の復興歩掛・復興係数の導入(岡山県)▽新・担い手3法に基づく適正な工期確保(広島県)▽適正利潤の確保と受注機会の拡大(山口県)―を提案要望した。
このうち予算の安定的な確保について、元鳥取県企画部長で国交省土地・建設産業局の高橋謙司建設業課長は、一般会計全体で10年ぶりに7兆円を超えた同省20年度当初予算の概算要求を説明。来年度が国土強靭化3カ年緊急対策の最終年度にあたり、「中長期の視点に立ってしっかりと持続して予算確保ができるよう努める」と語った。
日刊建設工業新聞