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滋賀産業新聞
2019/10/21

【滋賀】県南部流域下水道 湖南幹線矢橋工区の流入渠耐震診断

 県南部流域下水道事務所は、01年の調査において大地震の際下水管が破損する可能性が指摘されている流域下水幹線「湖南幹線」の湖南中部浄化センター(矢橋町字帰帆2108)近くの琵琶湖地下を通る「流入渠」について、17年の指針改正に基づく最新の耐震基準で再判断を行うため、先ごろ2ヵ所のボーリング調査を委託した(浜エンジニアリング)。引き続き委託する解析業務と合わせ最新基準で耐震性能を診断し、19年度末にも結果を出す見通し。耐震性能が基準に満たない結果が出た場合は20年度から対策検討に着手することとなり、難易度が高く大規模な事業となる可能性もありそう。
 01年の診断で、阪神・淡路大震災規模の地震が発生すれば、下水管が破損する可能性がある―と指摘を受けたのは、湖南中部処理区から各幹線を通ってきた下水が集まり、浄化センターに入る手前の内径4bの流入管渠で、琵琶湖の地下に整備されている箇所。
 今回の調査は、同箇所が含まれる矢橋帰帆島から近江大橋取付道路付近までの「矢橋工区」(φ4000_×L約1000b)を対象に委託。調査では現時点で、矢橋帰帆島内と陸側で各1ヵ所のボーリング調査を計画している。
 湖南中部処理区は、琵琶湖流域下水道4処理区の中で最も規模が大きく、72年に都市計画決定および下水道法の事業認可。同年に都市計画の事業認可を受け、73年に管渠と浄化センターに着工、86年に竣工した。82年から7000立方b/日で供用を開始し、2015年時点で26万8500立方bの処理能力を有している。

提供:滋賀産業新聞