角谷木材建設(あわら市矢地2−28)の竹内浩二氏が、19年度優秀施工者国土交通大臣顕彰の建設マスターに輝いた。優秀な技能・技術を持ち、後進の指導や育成などに、多大な貢献をした建設技能者として称えられた。
この栄誉に氏は、「とっても嬉しい」と万感を込め、「角谷社長をはじめ会社の同僚や仕事関係みなさんのお陰」と心から感謝する。家族にも報告し「凄いねと、喜んでくれた」と笑顔を見せる。
土木現場を歩み30年。一番の思い出は「東日本大震災時、あわら市建設業協会から被災地の石巻へボランティア参加した。まったく何もない惨状に、ショックが大きすぎて」と率直に振り返る。それでも復旧・復興へ、道路の付替え工事に全力で当たり、ボランティアでは感謝状、工事では石巻市長賞を受けている。
現在は、北陸新幹線の越前平林高架橋他工事(作業所は越前市妙法寺町)に取り組み、りんかい日産・森・角谷木材JVの主任技術者を務めている。「規模としては、この現場が一番大きい(工期38カ月間、令和2年8月竣工)。地元住民へ安全対策を十分説明したり、JV仲間から学ぶことも多い」と日々勉強の必要性を実感。携わった現場はいずれも思い出深く、「大変な反面、工事が完成すると、とっても嬉しい。一から作っていく点が、他にはない建設業の魅力では」と強調。一方で「ただの作業員とは違い、現場を代表する大きな責任が伴い、そのぶん厳しさも。だからこそ遣り甲斐にもなり得るのでは」と、特に若手に向けてエールを送る。
モットーは「手抜きをしない。ごまかさないこと」。ただし「人間は、失敗や間違いもある。その時に、どうカバーするかが肝心」と言う。誠心誠意に、最善を尽くす重要性を氏流に表現する。
今後の抱負は「元気で、やれるだけのことは、やり抜きたい。そのためにも健康でいなければ」と、益々意欲を高め、建設マスターとして活躍を期す。
たけうち・こうじ 48歳 角谷木材建設に勤め、現場を任されて「完成した時の嬉しさは、何ものにも代えがたい」と。もっか新幹線工事に全力投球。