元下請け関係の実態を把握するため、県土整備部は「下請け取引に関するアンケート」を県内の各技能士会員を対象に開始した。17日までに調査票を送付しており、今月末までに回答を要請。調査結果を踏まえ、元請けの建設業団体に改善を申し入れる。
アンケートの内容は、16日に開いた「第5回技能者確保・育成ワーキング会議」で各技能士団体に説明。調査協力を求めた。
調査対象は鉄筋、型枠、とび、鳶土工―4団体の会員41者。これまでのワーキング会議で寄せられた情報をもとに、社会保険適用除外の個人事業主に関する取引問題をはじめ二重帳簿の有無、実際に支払ったベースの労務単価の現状などを尋ねる。
アンケートは従来の調査とは異なり、元下請け間の取引に影響しないよう個別指導を行わないことを明記。表面化してこなかった実態を具体的に記入してもらう。
同部は「現場を実際に動かす下請けがいなければ、元請けも成り立たない」(県土総務課)と話しており、調査結果を集約して全体像をホームページ(HP)に公開するほか、建設団体に対し「下請け契約指針」に基づいた契約の徹底を要請する。
日刊建設工業新聞