名古屋市住宅都市局は、9月補正予算で予算化した、名駅南地区における各種検討のうち、公共地下通路の延伸と新駅設置可能性検討に着手する。本年度は内部検討用の資料としてまとめ、2020年度以降の検討に備える考えだ。
公共地下通路の延伸検討は、これまでの地下通路計画の南端(地上部のささしまライブ24第2号線と交差する付近)〜JR・名鉄線との交差部西側までを対象に実施する。鉄道交差部は、西側から名鉄名古屋本線、東海道本線、東海道新幹線が配置。検討では、鉄道と交差するささしまライブ24第2号線(幅員18b、2車線、両側歩道)直下部に歩行空間を設けるスペースを確保できるかどうかを把握する他、工事の施工基準や整備に当たっての課題、概算事業費の算出を行う。
検討区域北側の現地下通路計画の内空高さは約3b、内空幅は約8・5b。上部の鉄道交差部は4径間あるため、ささしまライブ24第2号線の車道部直下でどの程度の幅員を確保できるかが焦点となりそうだ。現地下通路計画の幅員から延伸区間の幅員が大きく狭くなると交通に支障が生じるとみられる。
新駅設置検討は、名駅通の下広井町交差点〜名古屋高速5号万場線までの区間で検討する。1997年に実施した前回の新駅設置検討を踏まえ、線路線形など基準類が変更されている場合は前回検討を修正する他、名駅通側に駅施設がせり出す形も想定しつつ検討する方針。ホーム形式などを含め、複数パターンの設置検討を行い、課題を整理する見通し。
両検討は、それぞれ「名古屋駅周辺地下公共空間延伸等検討業務」と「鉄道新駅設置可能性検討業務」で検討する。20年3月下旬までに検討成果を得る方針。
9月補正予算で確保した検討では、他に名駅南地区のにぎわいづくり検討と現地下通路計画での地下空間のにぎわい検討がある。2件に分けて今後委託する方針だ。
提供:建通新聞社