10年度(平成22年度)に最初の橋梁長寿命化修繕計画を策定し、12年度(平成24年度)より、緊急度の高い橋長15b以上の橋梁から順次修繕工事を進めている日野町は今年度、橋長15b以上の橋梁3橋の修繕工事と15b未満2橋の修繕設計を計画し、工事3橋、設計2橋をいずれも一括で、指名競争入札を発注した。
橋長15b以上の橋梁の修繕工事については、今年度に実施する3橋で早期の措置が必要な橋梁の修繕工事を概ね終了。2巡目の点検を今年度から5ヵ年計画で実施する。
この間、過年度に点検業務を終了した15b未満に橋梁について、健全度の低い橋梁から順次、毎年度2橋以上を目標に設計、工事を行なっていく方針。
今年度、次年度の改修工事に向けて設計業務に取り組むのは、次の2橋。
▽無名橋19(町道中在寺石原線、一級河川・野川橋梁、中在寺地先)=架設年次不明、橋長12・4b×幅11・3bのメタル橋梁。
※点検(16年10月)において、支承部本体の一部に機能支障が生じる損傷が見られたため、早期に措置は必要と判断された(判定区分V)。
▽日枝橋(町道下駒月中央線、一級河川・砂川橋梁、下駒月地先)=38年(昭和13年)架設、橋長10b×幅5bのメタル橋梁。
※点検(16年9月)において、主桁端部及び支承部のソールプレート及びベースプレートに板厚減少が確認できる腐食が見られ、損傷の進行による耐荷力の低下が懸念。道路橋の機能に支障が生じる可能性があり早期の措置は必要と判断された(判定区分V)。
なお、同町の橋梁長寿命化修繕計画は、まず15b以上の橋梁について10年度に計画を策定し、12年度から修繕工事を推進。15b未満の橋梁については、13年度に最初の修繕計画を策定し、15b以上の橋梁修繕がひと段落する20年度から修繕工事に取り掛かる。
同町の橋梁長寿命化修繕計画は、15年度(平成28年度)末の時点において、176橋の橋梁を管理しており、このうち、社会的に特に重要な橋梁は128橋(15b以上=44橋、15b未満=84橋)で、うち約51%が10年後には架設後50年以上の高齢化を迎える。このため、今後も点検〜計画〜修繕の持続的なマネジメントサイクルを実践し、定期点検並びに日常の道路パトロール等により異常の早期発見に努め、予防保全によるコスト縮減を継続的に行なっていく。
提供:滋賀産業新聞