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建通新聞社四国
2019/10/16

【高知】高知県市長会議 交付金の確保・拡大など要望

 高知県市長会議が7日、土佐市内で開かれ、地方自治体の視点に立った制度構築として交付金の確保や拡大、見直しについて要望が出された他、南海トラフ地震対策の推進など各市から提出された25件の議案を審議、承認した。
 議案のうち、須崎市の楠瀬耕作市長は、地方自治体の視点に立った制度構築について要望。地方創生推進交付金の在り方の検討や、緊急防災・減災事業債と過疎地域自立促進特別措置法の延長、社会資本整備総合交付金の確保と提要範囲の拡大、公立学校施設整備費負担金の基準単価と限度額見直しを求めた。
 学校施設整備に関連しては、安芸市の横山幾夫市長が、計画中の統合中学校の概算工事費が当初の見込みより大幅に増額となっていることを踏まえ「基準単価と実質の単価がかけ離れている」と指摘。「実勢価格に合うよう見直しをお願いしたい」と求めた。
 また追加議案として提出した南海トラフ地震対策の推進については、三重防護による浦戸湾の地震・津波対策の確実な推進と早期完了に向け、県から国に積極的な整備を進めることを進言してもらうとともに、県事業と合わせて進捗状況を分かりやすく市民に公表することを要望した。
 その他のハード整備に関する要望は次の通り。なお今回承認した議案は県への要望事項として提出する(カッコ内は提案市)。
 ▽工事または製造の請負につき随意契約できる範囲の拡大(高知市)−今後の公共調達に係る事務の効率的な執行という観点から、随意契約を可能とする予定価格の上限額の引き上げを要望
 ▽過疎地域に対する支援(高知市)−過疎対策事業債によるハード、ソフト事業の継続支援、一部過疎地域に対しても過疎地域と同等の過疎対策などを要望
 ▽既存観光施設の磨き上げに対する県補助額の増および対象範囲の拡大(香美市)−観光商品磨き上げ事業の県補助率を増加、用地取得・整地に関する経費、既存施設・設備の撤去・処分に要する費用、既存施設の改修費で単なる維持修繕を目的とするものも補助対象とすることを要望
 ▽基盤整備後の農地の補修に対する支援策の検討(南国市)−個人所有の農地部分の不等沈下は補助事業の対象とならないため、補修が可能となる支援を検討するよう要望
 ▽公共施設等適正管理推進事業債の期間延長(四万十市)−期間延長を含めた長期的支援・地方債資金の確保と集約化・複合化を推進する上で必要な除却に係る地方財政措置の拡充を要望
 ▽四国8の字ネットワークの早期実現(安芸市)−県東部・西部のミッシングリンク区間を解消するため必要な道路整備予算を確保、県内に残る全ての未事業化区間の早期事業化を要望
 ▽物部川の濁水対策の具体的施策の実施(香南市)−抜本的具体策を立て、物部川を次の世代に引き継げる川となるよう要望

提供:建通新聞社