京都市は、西陣を中心とした地域活性化ビジョンを具体化する取り組みの一環として、拠点施設の設置を計画している。
市は、昨年度に西陣を中心とした地域活性化ビジョンを策定した。ビジョンが描く将来の姿を具体化する事業の一つとして、民間の知恵を生かし、西陣文化のスタートアップスタジオを立ち上げた。同プロジェクトは、未来の担い手となる若者に西陣に来てもらい、西陣の知と技、奥深い文化と交わる中で自らを磨き高めるとともに、資金確保やマーケティングに関する助言等を行うことで、職人や起業家としての立ち上げを支援するもの。
西陣織の技術と異業種の製品を掛け合わせた商品開発等を企画し、西陣のモノづくりの魅力を打ち出すことで、若い世代はもとより、国内外の企業をひきつけ、新たなイノベーションの循環を生み出す土壌づくりから始める方針。
西陣の扉をたたく若者を受け入れる拠点については、西陣エリアのほぼ中央に位置する元上京消防署大宮消防出張所跡を適地として検討している。西陣の地域と企業、若者をつなぐマネージャーを配置し、地域の協力を得て運営していく考え。