一般土木や法面保護、舗装工事など、広川土建(福井市足羽4丁目)の広川幸則代表取締役が、19年度優秀施工者国土交通大臣顕彰の建設マスターに輝いた。優秀な技能・技術を持ち、後進の指導や育成などに多大な貢献をした建設技能者として称えられた。
この栄誉に氏は「なかなか、もらえるものではないので、大変に嬉しく光栄なこと」と率直に述べ、関係者へ心から感謝の気持ちを表わした。現在、福井県鳶土工業協同組合の理事長を務め、日本鳶工業連合会(日鳶連)の理事と、全国建設工事業国民健康保険組合の本部理事も担い、頻繁に東京へ。移動だけでも大変なところ「本当みなさんに可愛がってもらって有り難い」と相当充実するよう。
振り返って「若い時から現場に出て、何もわからない状態のなか、監督さんや諸先輩に教えていただいた。今の私は、みなさんのご指導のお陰」と改めて感謝する。
東海工業専門学校(名古屋市)を卒業して、すぐ入社。現場経験を踏まえ、営業もこなし、父である健二社長(現会長)の背中を見て育ってきた。「本当厳しかったが、現場のイロハを学んだ」と感謝しきり。また、思い出深い現場は「国交省の崖崩れの復旧工事で、やっぱり恐かった。事故なくできて本当によかった」と感慨深げ。「やはり安全が何より大切。受注に当たり、現場責任者全員で協議、検討して状況を把握する。お互いに知恵を出し合い、方向性を決める」社内体制で、一丸となって一歩一歩前進する構えだ。
今後の抱負は「社員を増やし、規模を大きくしたい。どんな仕事もこなせる、オールマイティな社員を育てたい。型枠から鉄筋まで、機械の操縦もできるように」。また「社長になって6年。これからも社員と同じ目線で」と同士や仲間感覚を大切にする。「一緒にBBQを楽しんだり、社員旅行に出かけてワイワイと無礼講」で。目指すは「親父のように、厳しくも温かく、情熱的に」。好きな言葉は「継続は力なり」と頼もしい。
ひろかわ・ゆきのり
51歳 顕彰式典の11日は、ちょうど氏の誕生日。お祝いが重なり、嬉しさもひとしお。社業と、業界の発展にますます尽力する決意だ。