千葉市は、都市計画道路3・3・24塩田町誉田町線の都市計画変更を行う。未整備の塩田町区間の構造を、掘割式から嵩上式に変更し、併せて幅員を一部見直す。今月26日に生浜公民館(中央区生実町67−1)で素案の説明会を開き、市民に広く周知を図るとともに意見を求めた上で、案を作成し12月に縦覧。その後、来年2月ごろに都市計画審議会に諮り、本年度内の決定告示を目指す。
塩田町誉田町線は、中央区塩田町を起点、緑区誉田町3丁目を終点とする総延長8360m、4車線、幅員25mの都市計画道路。すでに千葉東南部団地区間から京葉道路・国道16号までの約6kmは供用済み。
今後、地域高規格道路「千葉中環状道路」の一部を構成する国道16号から国道357号までの未整備区間、延長約780m(中央区塩田町、生実町)を整備することで、千葉中環状道路が概成するほか、緊急輸送道路である京葉道路(蘇我IC)・国道16号と国道357号が塩田町で連絡することにより、道路の多重性・代替性を確保できるとしている。
変更するのは、この未整備の塩田町区間で、国道357号蘇我陸橋南交差点から京葉道路沿いの国道16号との交差点まで。2007年8月の都市計画変更で構造を掘割式、幅員を38〜50mとし、08年度に事業着手したが、13年3月に市が作成した津波ハザードマップで、路線の一部区間が浸水想定エリアとされたことから、緊急輸送道路としての避難や救助、物資輸送等の役割を考慮し、嵩上式に変更することにした。
掘割式部分の延長は350m、幅員は38〜50mだが、変更後の嵩上式部分の延長は460m、幅員は38〜56mとなる。この構造形式の変更に伴い、副道橋梁部を適切な縦断勾配(10%以下)とするため、市道浜野町52号線及び市道塩田町28号線との交差点位置を西側へ離すことで、幅員を一部40mから48mに変更する。
また、塩田町20号線との交差部付近において、副道に加えて周回道路を設ける必要が生じたことから、その外側で十分な歩道を確保するため、幅員を一部40mから44mに変更する
さらに、国道357号脇の主要地方道千葉鴨川線に合流する副道において、安全性・円滑性の観点から適切な幅員を確保するため、幅員を一部変更する。
13年3月に作成した津波ハザードマップで路線の一部が浸水想定エリアとされたのを受け、市は14年度に道路・橋梁予備設計を帝国コンサルタントへ委託し嵩上式の検討に着手した。
掘割式での計画による同区間の総事業費は177億3400万円(工事費139億9800万円、用地費35億5600万円、その他1億8000万円)。また、用地取得率(18年度末)は約47・3%。嵩上式に変更することで、コストの縮減も期待できる。