県甲賀土木事務所は、計画推進している「国道307号長野バイパス整備事業」(甲賀市信楽町、全体計画延長約6・8q)について、橋梁上部工工事を12月頃に発注する方針だ。
発注方法は総合評価方式を採用予定。橋梁形式は鋼製単純非合成箱桁橋で、施工延長は58・2bとなる見通し、完成は21年度末を見込む。上部工完了後は、大戸川右岸側を長野側に向かって道路を築造していく予定。これらの着手時期は予算が確保できていないことなどから未定としている。
国道307号長野バイパス(甲賀市信楽町牧・勅旨字界付近〜同町柞原)は、新名神高速道路信楽インターチェンジのアクセス道路整備として、また、渋滞緩和や地場産業の発展、地域活性化と災害時等有事の際の幹線道路確保のためとして、22年度に国庫補助事業(道路改築)の事業認可を取得。新名神信楽インターチェンジの接続箇所付近から牧・勅旨の字界付近まで、国直轄事業で整備(現道拡幅4車線化)が行なわれている「国道307号信楽道路」(延長2・9q)の先線となるもので、車道4車線のバイパスを建設する。
牧・勅旨の字界付近で現道を離れ、西側の山中に入り、勅旨字沢出で現道と立体交差(接続無し)。東へ廻り信楽高原鉄道信楽駅前(同町長野)で県道信楽停車場線と平面交差後、大戸川沿いを南に進み、神山地先で国道422号に接続。再び山中に入り、県道信楽上野線と平面交差(同町江田)後、柞原地先で現道に戻る計画だ。幅員は、山地部では歩道の無い9b、平地部では両側歩道の15bを基準とする。信楽高原鐵道勅旨駅北西の丘陵地では、延長約800bのトンネルが計画されている。
甲賀土木事務所では、中心部のL約3・1q(勅旨の市道勅旨田代線を延伸する形の取付道路〜長野〜神山の国道422号まで)を、緊急性が高く、より早く事業効果を発揮する『優先区間』と位置付け、また、信楽駅前(県道信楽停車場線)〜神山(国道422号)までのL約1・5qを『最優先区間』として、早期の部分供用を目指して工事を進める。なお、優先区間には計5つの橋梁架設が予定され、最優先区間にはこのうち3橋がある。
なお、同事業については今回の橋梁上部工事を含め本誌10日付3面掲載の通り9月補正において、1000万円の債務負担行為変更分として予算を追加した。令和20年度までに4億5500万円(19年度=1億3500万円、20年度=3億2000万円)を確保済みであったが、同事業に係る用地測量に対応すべく1000万円を追加したことで、債務負担行為に係る事業費総額は4億6500万円となった。
提供:滋賀産業新聞