福井県は9日、「第2回ふくいの森林・林業のあり方検討会」を開き、20年度から5年間を対象とする「新ふくいの森林・林業基本計画(仮称)」の骨子案を提示した。
基本理念は『育てる林業から、儲ける林業・稼げる林業に』とし、県内の民有林を、木材の持続的な生産を主目的とした「資源循環の森」5万ヘクタールと、森林の多面的機能の発揮を主目的とした「環境保全の森」22万ヘクタールにゾーニング。数値目標では、24年度の県産材生産量を25万立方メートルと設定した(18年度=19万立方メートル)。
骨子案には(1)森を活かす(2)木を活かす(3)森に親しみ、森を守る―の3プロジェクトを登載。山ぎわ間伐や主伐を進め、需要側の求めに対応する県産材の安定供給体制を整備し、供給を拡大することに加え、木材加工流通体制の整備や福井の技を活かした商品づくりなどで県産材の価値を高め、需要を拡大することなどを打ち出している。
具体的な施策には▽新たな手法導入による施業集約化の促進▽生産基盤整備▽木材加工流通体制の強化による県産材の利用拡大▽県産材の家づくりの推進▽公共および民間施設の木造・木質化等の推進▽災害等から暮らしを守る森づくりの推進―などを盛り込んだ。
骨子案の説明を受け、委員からは「県産材を使った事例集を取りまとめ積極的にPRを」、「福井県として特徴ある森づくりを進めるべき」などの意見が出された。