県大津土木事務所は、「淀川水系志賀・大津圏域河川整備計画」に基づく河川拡幅事業で整備時期検討区間となっている「常世川、吾妻川河川工事」について今年度に現計画の更新を図るため、用地配置状況の調査業務と地質調査業務を実施する。近く一般競争入札を公示して業者を決定し業務を進めていく。また、20年度に設計業務を行い、24年の工事着手を目指す。
同調査は、吾妻川周辺の洪水対策と河川断面拡大を計画しており、それに係るための周辺用地の配置状況調査、地質調査を進めていく。
同河川は、13年(平成25年)に発生した台風18号により、吾妻川の上流では土砂崩れや破堤が起こり、JR大津駅東側の橋のあたりに流木や土砂が溜まって流れなくなり、沿川で泥水や土砂が溢れその水が、一斉に低い所を伝い、琵琶湖の方へ流れていったため広域の家屋や道路の浸水が発生した。その後、県は早急な対策が必要とし翌年14年(平成26年)に「第1期河川整備5ヵ年計画」を打ち出し対応を進めてきた。今年度に入り引き続き「第2期河川整備5ヵ年計画」として吾妻川の対策を進めているが、河川周辺はJR線が通過しており、また人家密集地となっていることから、整備自体も近隣住民や周辺の交通利用者の迷惑にならないよう進めなければならないため、同事務所でも慎重に計画をまとめていくとしている。
なお、「河川整備5ヵ年計画」では、常世川、吾妻川以外にも、真野川、藤ノ木川、大戸川とその他の6河川でも事業を進めている。
提供:滋賀産業新聞