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北陸工業新聞社
2019/10/08

【富山】洪水を防ぎ、安心な街へ/富山市街地重点築堤が起工/整備局富山ら 

 富山市街地重点防御築堤事業の起工式が5日、富山市芝園地先(富山大橋右岸下流河川敷)で開かれ、起工の喜びを分かち合うとともに、工事の無事を願った。主催は実行委員会(富山県、神通川水系・常願寺川直轄河川改修促進期成同盟会〈事務局富山市〉、北陸地方整備局富山河川国道事務所)。
 式には、吉岡幹夫北陸地方整備局長をはじめ、国や県、富山市のほか、国会議員や県・市議、地元関係者など約50人が出席。式辞で吉岡局長は「自然災害は近年多く発生し、昨年、神通川も観測史上2番目の水位を記録した。ソフト・ハード一体となった防災減災対策を進めている中、安全を確保するとともに、コンパクトなまちづくりにも寄与する重要な今事業。安全に確実に進めていく」と決意表明した。石井隆一知事は「先人が尽力し、大きな災害を防いできた。支川の洪水対策を行ってきて、とうとう神通川本川の工事に着手する。安全、順調に進むよう願います」、森雅志市長が「治水事業は安全の確保だけでなく、経済の発展など極めて重要。中心市街地における洪水被害を防ぐことは、安心安全なまちづくりに関わることから、人口の増加など多方面で効果が期待できる。引き続き、事業の推進、重要水防個所の確認を進めていく」とあいさつした。
 続いて、来賓の宮腰光寛衆院議員、田畑裕明衆院議員、野上浩太郎参院議員、堂故茂参院議員、柴田巧参院議員が祝辞。石井宏幸富山河川国道事務所長による事業説明のあと、鍬入れが執り行われた。
 全国的に洪水が激甚化する中、富山市街地を守る神通川右岸堤防は、高さ・幅が不足し、洪水氾濫発生の危険性が高く、早期に堤防整備を進める必要がある。今事業は、北陸新幹線橋梁上流〜熊野川合流部までの約3・7キロの区間における神通川右岸堤防の整備などを行うもので、施工後は、現況より堤防が1・4メートル高く、幅は5メートル広くなる。

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