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建通新聞社(東京)
2019/10/07

【東京】都 離島港湾整備にICT施工、試験施工実施へ

 東京都港湾局は、伊豆諸島の港湾整備への情報化施工(ICT施工)導入に向けた検討作業を日本海洋コンサルタント(港区)で開始した。離島地域の厳しい自然環境や海上工事でのさまざまな制約により長期化している港湾整備にICT施工を取り入れ、安全性や効率性を高めて工期を短縮することが狙いで、具体的な事業内容やその効果を探った上で、試験施工を実施する。
 離島での防波堤や波除堤などの港湾施設整備は、激しい波浪や急峻(きゅうしゅん)な海底地形など自然条件が厳しく、大水深や速い潮流下での人力作業には作業時間などに多くの制約があるため効率が悪く、事業完了までに長期間を要している。
 そこで、厳しい自然・施工環境下でも事業を安全で効率的に進め、各島の活性化につなげるよう、ICTを活用した施設整備の検討を本格化する。
 ICT施工の検討対象は▽大島(元町港、岡田港、波浮港)▽利島(利島港)▽新島(新島港)▽神津島(神津島港)▽三宅島(三宅港)▽御蔵島(御蔵島港)▽八丈島(神湊港)▽青ケ島(青ケ島港)―の8島10港。
 今回委託した業務の中で、自然条件や既存の港湾施設の要求性能などを整理し、国や他の自治体でのICT施工の取り組みや、港湾工事に導入済みまたは開発中のICT施工技術を調べる。その上で、伊豆諸島の港湾で適用可能なICT施工を抽出し、工期短縮などの効果と積算・出来形管理に関する課題を整理する。さらに、試験施工に向けてた事業実施案を年度内に取りまとめる。
 都では既に舗装工や土工でICT活用工事実施要領を策定しており、建設局に続き港湾局でも18年度に舗装工にICT施工を適用している。

提供:建通新聞社